なまけもの日記

人生のメモ帳

本の姫は謳う

 この世界は、言うなれば本のようなものだ。
 お前は本を読む時、まずは表紙を開き、最初のページから物語を読み進めていくだろう?
 世界もそれと同じだ。表紙をめくった瞬間に世界は始まり、ページをめくるにつて、時間は流れる。今日は昨日になり、過去は歴史という物語になる。

      (中略)

 すべての本は読まれるために存在する。本が読まれなければ物語は始まらない。読まれない物語は、存在しないに等しい。
 お前は本を読みながら、数多に存在する筋書きの中から、無意識に、たった一つの結末を選んでいる。それはお前にとって唯一の結果となり、その他の結末をお前が目にすることはない。読まれない本は、存在しないに等しいからだ。


■引用元:第1巻、序章


“本の姫”は謳う〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈4〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈4〉 (C・NOVELSファンタジア)